タピオカメモ

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【体験談】一級建築士製図試験に挑んだ話

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こんにちはタピオカです。
今回は私が以前挑戦した一級建築士製図試験の体験談を書いていこうと思います。
これから製図試験に挑戦する方の参考になればと思います。
 
 
一級建築士試験は学科試験+製図試験の2段階構成の試験です。
学科試験を合格した者だけが製図試験に3年間受験できる資格が与えられます。
つまり製図試験のチャンスは3回です。(3回落ちると学科試験からスタートです)
過酷な試験ですが、その分乗り越えた時の喜びはひとしおです。
 
学科試験は独学でも十分合格可能ですが製図試験を独学で合格するのは至難の業です。
そのことについても記事を書いていますので気になる方はぜひ。 

学科試験終了直後

多くの受験生は学科試験終了後に自己採点を行って合否の判断をします。
これは学科試験と製図試験の日程間隔が3か月しかないのに、学科試験の合格発表が製図試験の1か月前になってしまうからです。
少しでも製図試験の準備期間を長くするためにほとんどの人は自己採点します。
当時、独学で学科試験に挑戦した私は、例外なく学科試験から帰宅後に自己採点して合格安全圏の点数だったことを確認しました。
学科試験を独学で挑んだ話は過去の記事をご覧ください。 
 
合格を確信した瞬間、部屋で一人ガッツポーズしたこと今でも覚えています。
そして少し冷静になってから、予備校について調べ始めました。
その後、大手資格学校のS資格・N学院の営業の方と会ってカリキュラムや授業料について説明を受けました。
そしてそのうちの一校に入学しました。
その予備校を選んだ理由は3つ。
 
・料金が安かったから(それでもトータル35万円くらい)
・家から近くて無料駐車場があったから
・選ばなかった予備校の営業の人の前歯が2本無かったから
 
予備校に通うようになって、「家から近くて無料駐車場がある」ことがすごい良かったなと思いました。
製図試験は製図版を初め製図道具が結構なボリュームになります。場所によっては製図版担いでバス乗って電車乗って往復3時間なんて時間と体力の無駄ですよね。
私は自分を追い込む意味も込めて試験受かる前に車買いました。
車で行ける近い予備校を選んで、時間と体力のロスを減らし、製図の勉強に注力しました。
 

予備校入学

その予備校は家から車で15分の田舎にある学校でした。
市街地にも同じ予備校があったのですが近いほうがメリットでかいなーって思ってこっちに。
都会のほうの予備校であれば受験年度によってクラス分けされています。
製図試験は3年受験資格が与えられるので、1年目の人のクラス・2年目のクラス・3年目のクラスという風に分かれます。
しかし私の通った予備校は人数が少なくて、1年目・2年目・3年目の人が1クラスにまとめられていました。
同じカリキュラムで進んでよいのだろうかとも思ったのですが、結果的にさほどの問題はありませんでした。
結局のところ、合格までの学習プロセスは決まっていて、それをこなせれるようになればあとは本番が勝負!みたいな感じです。
 
製図試験に必要な製図道具を揃えて、ここから週に1回・約3か月の通学が始まりました。
 
 

入学直後の絶望

予備校ではまず大まかな学習プログラムの説明があり、この時期にはこれをやって、この時期にはこれくらいできていてね。
というような説明です。
そして本格的に授業がスタートしていくのですが、まず最初にやったのは図面のトレースです。
試験では平面図×3・断面図×1・基礎伏図×1を3時間以内で描かなければいけません。(これは課題にもよりますし、時間配分に決まりはないので大体の目安です。)
最初の課題は例題の完成図面を別の用紙に写し取るものでした。
私の場合、このトレース課題に15時間かかりました。
3時間で描けって言われた図面に15時間、、、5倍、、、腕が10本必要です。阿修羅様でも無理。
ただしこれにはカラクリがあって、トレースは手本を見ながら描き写すので、
手本を見る→覚える→用紙に描く→手本を見て確認する
という作業を繰り返さなくてはいけないので時間がかかります。
ただし実際の試験の時は、自分の頭の中にプランができているので、手本を見る・覚える・手本を見て確認するという作業は省かれます。
というのは後になって分かったことなので、当時の私は3時間で描くなんて絶対無理!なんだこの試験は!ふざけんな!って思ってました。
さらには同じクラスに2年目・3年目の人たちがすらすらとすごいスピードで描いているので、今年は受からないなと、、、
 
 

試行錯誤

絶望しててもしょうがないのでいろいろ考えながら描いてく必要があります。
どう描いたら早くなるのか、コツみたいなものを探しながら練習していました。
会社の先輩に結構アドバイスをもらって、この部分は定規で描いて、この部分は手書きで割り切っていいとか、この文房具がいいよとか。
この辺の図面を早く描くコツは別記事にまとめます。
図面に関しては本当に慣れるしかないです。
逆に言えば、慣れれば描けます。絶対描けるようなります。
 
 

覚醒

私が覚醒したのは試験2週間前のこと。
予備校で模擬試験があり、時間ギリギリではあったものの初めて時間内に描き切ることができました。
これはこれまでの試行錯誤と慣れによるものだとは思うのですが、なぜかその模擬のあとの作図は結構余裕で描けるようになっていました。
おそらく自分の中で作図手法みたいなものが確立されたんだなと実感しました。
とはいえ試験まで2週間、、、
 
 

試験当日

独特な緊張感に包まれた会場。
もはややりきることだけに集中。
アドレナリン出まくりです。
この日なぜかめちゃくちゃ調子が良かったです。
エスキス(プランの下書き)が想定時間の半分で出来てしまったので、作図の時間に余裕が出ました。
ただし、アドレナリン出まくりなので筆圧が強くなってしまって結構濃いめの図面に。
おそらくこの辺のコントロールできる余裕のある人はいないと思います。気にしなくてよいです。
 
試験終了20分前に駐車場の大きさを間違えていることに気づいて、冷や汗3リットル出たことは今でも忘れません。
何とか修正したものの、駐車場の端っこに庇の柱が食い込んだのはご愛敬。
 
 

試験結果と運ゲー

試験結果は2か月後にインターネットで実名発表されます。
発表当日は仕事が忙しくて他の人が結果を見て合格を知りました。
 
製図試験は以前の記事でも書いたように、「正解が無限にある試験」になっています。
そういう試験の採点方法を完全に定型化することは不可能だと思っています。
なので運要素が入ってきます。
もちろん描き切る実力は必要です。
ただし当日の調子によっては、プランの組み立てがパズルがはまるようにパッチっとうまくいく時もあれば、何回やってもうまくいかず最後までボタンのかけ違いみたいなことも起きます。
 
ここで運を引き寄せるためのアドバイス
「いっぱい練習して絶対受かるという自信をつけること」
これに尽きるかな。
自信をつけることで、ポジティブに試験に挑めるし心の余裕もできるので間違いに気づきやすくなると思います。
 
 

まとめ

ここまで私の製図試験の経験談を書かせていただきました。
今後、製図試験に挑む方の参考になればよいと思います。
そしてポジティブに受験勉強に励んでもらいたいと思います。
勉強のやり始めはどうしても不安で自信を無くすかもしれないけど、自分を信じて進むしかないですね。何事も。
 
 
この記事をご覧になった方で「自分も一級建築士です」という方がおられたらコメントいただけるとありがたいです。